地図の補足。

 実は書いてた。でもUPしてなかった。(今日は2018.4.12デス)
 ということで、以下、ほぼ二年前の記事。


 では、誰も待ってないけど俺はやりたい、地図の補足を。

 今回は、全体図の補足記事です。


イメージ 1

 性懲りもなく、この図でもベンネヴィスが間違っている。西ハイランドの②=オレンジ色です。
 気づいているけど、直さない。敢えてね。(閲覧者さん 「いや、直せよ。」)
 
 ほな、行きまっせ。

①ハイランド・ローランド(モルト)ラインについて
 ダンディーの街から、グリーノックまでを結ぶ <仮想のライン> がハイランドとローランドの境界線だ、と 大抵検索すると出てきます。

 しかし、竹鶴政孝氏の修行時代の日記というか、例のあれを見ると、更に具体的で、間にスターリングの街>を経由するとあるので、本図はそちらに準拠しております。
 そもそも、某大御所の図も、そんな感じです。

 また、ややこしいんですが、純粋に地図上の地方を呼び分ける場合の ハイランド・ローランド境界線 とも違っており、あくまで、 モルトの> ハイランド・ローランド境界線なので、ごっちゃにしないように。

 そして。
 グラスゴーのライン際を見て  「オフサイド・トラップ、掛けられそうだな・・・・・。」  と感じてほしい。

②新設系
 私は、OFの12yってのは、更に上の、熟成させた原酒を入れて・初めて完成形になる、と思っております。
 ですので、新設が今出来ようが、二度と手に入らない初の 1~3y 物だのが売られようが どーでもいい。
 
 だけに、近年の新設も、どーでもいいです。
 但し、いずれは出てくるでしょうから、調べた限りで入れてみました。

 また、よくある 「出来るらしいよ・・・」 ってのは、大抵資金難でボシャるのでしょうが、検索して出て来たものは、大体の位置で入れてみました。既に消えたのは当然スルー。注:この記事は、2016年のやつです。

③ファイフ地区
 書籍などでよく出てくるファイフ地区(地方)ってのは、ファイフ半島一帯を指します。
 ダン・ファイフってブレンドなかったけ。ちょまz・・おっと危ねえ。

 位置は、エディンバラからフォース湾を挟んで対岸にある、ファイフ半島付近~その付け根スターリングの辺りまで です。

 ここは、あのキャメロンブリッジ含め、グレーンの蒸留所が多くある為、一帯を指すときに「ファイフの蒸留所群は云々・・」 とか言われ、閉鎖されたグレーンもあるんですが、各メーカーの中心地的な地域です。
 ただし、シングルモルト的には、鳥取みたいな感じだ>というのも忘れないように。俺は鳥取好きだけど。

 と、いう経緯ありきで、ファイフのシングルモルト蒸留所は、つい最近できたとこが殆どなので、古い書籍では、ファイフ ≒ グレーン蒸留所で、ほぼ合ってます。
 これが、マイクロ・ディスティラ(リー)ーブームもあり、先は、表現の意味合いが変わるかもってのは、覚えておきましょう。役には立たんだろうけど。

 まあ・・・・地図見て、ぶっちゃけ、ここをローランドって言われても・・・・・って、思った貴方、

 ディアジオ帝国に 消されますよ。(嘘です)

④スペイサイドとアイラの拡大図
 みんな大好き、地域の特性論に絡む話もあれば、(私の地図で蒸留所を表す)○印で一帯が覆われるという問題もあり、仕方なく分割してます。嫌だったけど。

 また、ハイランドも、世に言われる4つ(5つとか、更に割る人もいますが)のハイランドにしてはおりますが、元々は、①の ハイランド と ローランド って、ざっくりした2分割式です。
 細かい程いいだろってこともないと思うけど、知るほどに、細かくしたくなるのも人情ですか。

 ここから発展して、現代、一般的に使われる内、私が最大限譲歩出来るのが、図の分け方になります。
 つまり、<基本、俺的な地区分けだから、スコ文さんとかが教えてるのと、違うかも知れねえぞ>です。もちろん責任は取らない。

 竹鶴氏の日記的な物を拝見しますと、
>ローランドでも、ハイランド式のモルトは、ブレンダーにハイランドモルトとして認知云々

 ってのは、恐らく間違いなく グレンゴイン 辺りと、知るすべもない当時の蒸留所(そして潰れた)の話だろうと思うのですが、そんな感じで、この地区分けってのは、何時だって漠然とした、曖昧なもんです。1912?年前後だったと思うけど、修行中の竹鶴氏の記録でも、うーん?という感じで書かれている位です。

 地図見ても、際どいとこ、あるでしょ。

⑤スペイ湖
 地図上、ハイランド南部に2つ水色の湖があり、左手ちっこいのが、我らがスペイ川の源流、スペイ湖です。
 実際はクッソ小さくて、このサイズの地図で追うと、大抵、小さ過ぎて割愛されていますが、分かり易いだろうと、わざと(デカくして)乗っけております。

 このスペイ湖の下流に、ラガン湖(ロッホ・ラガンってボトルあった気が。スペイサイド蒸留所のブレンドだっけ?)がありまして、その下流域から、スペイサイドという感じになるっぽい。

 ラガン湖のやや南東にダルウィニーの街があり、そこに、ダルウィニー蒸留所がありますが、ここは現代、ハイランドの扱いですよね。しかし、地図で見てると、スペイサイドの起点付近だぞ、みたいな面もあるわけですよ。


⑥ルーイス・ハリス島
 ルーイス(ないしルイス)・ハリス島ですが、ターバートの街の上で、海峡が橋によって繋がっている臭い。
 しかし、そこが両島の分かれ目ではなくて、地図スカイ島の枠の左上にある、入り組んだ湾の真ん中あたりから下全部がハリス島。らしい。なので、地続き の表現で間違いない。何で?って思うよね。私も最初引っかかりました。

 また、この島の北部、ルーイス島は、ジャーデン&マセソンの共同経営者、ジェームズ・マセソン氏に買われた経緯があり(!?)、この当時(1845年頃)島にあった蒸留所も、ぶっ壊しやがった(らしい)
 といういきさつが・・・。島買うって、どんだけ~~~~?(イッコウ先生風)

 それから1世紀以上経て、島に新たな蒸留所が復活したのは、何とも言えませんね。
                                               (意訳: 「マセソン、ざまあwww」 )

 序に、ターバートの街は、ハリス島では大きな街(つかデカイのはここ位らしい)ですがルーイス・ハリス島で最も大きな街は、島東岸にフックのようにせり出した半島の付け根、やや南にある、ストーノウェイって街です。
 何で地図上のランドマークをターバートにしたんだと言うと、蒸留所がそこにあるから。だけ。
 何かカッコイイ言い回し。

⑦グレーンの位置は怪しいです
 諸々調べはしたのですが、どうもよく分かんなかったので、この街の辺りです!って程度で入れました。だから大きく違うかもしれない。
 また、併設モルト(≒幻の蒸留所と言う名の、過大評価蒸留所)ありのグレーンは、色を薄くした。

 そして、分かり辛くなった。(ダメじゃんね)


⑧閉鎖系モルト蒸留所
 近年の書籍では、A:全部バッサリ B:一部バッサリ C:微妙にバッサリ と訳が分からないので、出来る限り全部入れはしました。抜けあるかもだけど。

 但し、いわゆる製法を変えただけの別名系は、入れてないです。(ロングロウとかローモンドスチル・ブラザーズとか)

 新旧まだ飲めますので、今の段階で割愛するのは、どうかと思う。マジで。

 序に、私も他人様のことは言えないが、みんな、地図アバウト過ぎw

 一部書籍(最近の・怪しいオッサン著者)では、スペイサイドのローゼス地区辺りに、ロッホナガー入ってたりwww、真面目に見てると、けっこうカオスですので、ここ含め、信用せずに見た方がいいですよ。

 余談ですが、地図に関しては調べてないけど、こっち系=スコッチの資料として一番、信用に足り得るのは、自分で調べてると分かるのですが、土屋大先生の書籍です。統廃合だの、年代的なものは心底頼りになる。

 他、英文WIKI、専門サイト系と流れ、一番怪しいのは、俺みたいな自称ファンが、近年の流行に乗っかって出した書籍。高い癖に、クソのように役に立たない。そして内容も今のブレンド張りに薄い。そこまでリスペクトするなと。
 
 そういうのは金の無駄!とは言わんけど、ビンボーだけど、資料が欲しいなら、土屋大御所のウイスキー大全2種と、あとは、ウイスキー・コニサーだっけ?のテキスト辺りがお勧め。
 あれで、殆どの用は足りてしまうと思いますね。もっと噛り付くなら、ホンヤクコンニャクをドラえもんに貰いましょう。BARで聞いた話も、いろんなとこで食い違う、なんてのもあるから、あまりマスターを信じすぎるのもよくない。 なぬ?私のブログよりは信頼できるって? その通りです(笑)

⑨地域を分けるラインについて
 地域を分けるラインなんてもんは、ぶっちゃけ ない です。
 例えば、この川からあっち、みたいな、明確なラインって、ほぼないのですよ。

 例えば、ハイランド・ローランドラインも、【仮想の】 と注釈が入るように、あれも、ほぼ何の目印もなく、おおざっぱに線が引かれてる。と思っていい。

 また、識者間でも統一されておらず、例えば、モルトウイスキーコンパニオン(見たのは最初の)では、スペイサイドは(含)トマーチン辺りから東全部、南はバルメナックを抜いた上!って感じの、かなり広いスペイサイドです。(グレンアギーまでがスペイサイドに入る感じ)

 俺達の土屋大御所のシングルモルト大全(86年版時点)では、エドラダワーが南ハイランドから飛び出している。また、スペイサイドの拡大図に、一部蒸留所が入っておらず、代わりに大きな地図で案内しています。
 もしかすると、見やすくしただけ、かもだけど。

 我が愛しのケイデンヘッドも、ドロナックはスペイサイドで出していたりと、けっこうバラバラなのです。少なくとも2001年以降のやつはそうだった。今のは、そういう情報を削ってやがって、クソ過ぎると思いますね。
 オーセンティック持って来いや、ウイ○ク・○ーさんよお。(苦情)

 まあ、少なくとも、竹鶴さんの頃はざっくり 2分割ありき だったので、ここ100年程度の話なんでしょう。
 このハイ・ロー2分割も、実は、カトリックプロテスタント圏ありき、つまり、ある部分の宗教対立だったり、そういうものを含め、かつてはハイランド、ローランドを分けていたのでは?

 とかいう 【妄想】 を、諸々突っ込んで調べてみたいんですけど、忙しくてリームー。
 ラーセー服イーチョー的なね。(注:私は、熟女マニアです。)
 
 そんなこんなで、他書籍や、識者の見解、その時代による変化も含め、地域って、曖昧なのです。

 だけに、ロクに境界線も分からん癖に、●●地域モルトの個性だの、特性だのとのたまう輩は、取り合えず、どこが境界線だとか、誰式の・あるいは何時代準拠の・境界線をイメージしてるか位は、言ってくれと思う訳。

 つまり、

 俺は、地域論ってのが、大嫌い

 です。
 普段あまり他人様に干渉せず飲んでますが、これを持ち出した途端、貴方を質問攻めにする位、この意見が嫌いです。絡んだ相手が嫌いではなく、地域論そのものが、大嫌いなのです。

 貴方が、自分の口や鼻で見つけた地域の特性なら、いいけども

 Aさんが言ったから、あるんです!

 なぁんて程度で、モルトの個性・樽ごとの個性を一括りに纏められるほど、貴方はブレンダーなりの修行をしたのか?検証として、各々の地域内のモルトを、各50ずつ程度は、試したか?

 そして、心から 【舌が・鼻が】 ご納得した上で・この地域に(こんな)特性がある!
 と言っておられますか?普通は、そんな検証出来ない筈だけど。

 つまり。ウイスキーって、そんな単純明快なのか?と。

 飲み物なのだし、味覚と嗅覚で理解せず、頭だけで理解した。というのは、知識ではあるけど、ウイスキーを理解した、とは言えない。乱暴だと言いたい。

 別にいいんだけど、イメージでウイスキーを語ったり、飲んだ気になってしまうのは、勿体ないじゃんか。

 で。そういうのを真面目に考えたとき。
 自分の舌で、地域のラインを作るってのも、面白いんじゃない?と、思う訳です。
 
 ある地域のモルトに、フレーバーの類似点がある。ならば。
 当然、自分なりに、この辺りがーって、線を引けるはず。
 
 すると、例えば、西に多いブリニー系は一つになるだろうし、アイラと言ってもヨード系ピート2つは、独立した位置づけになるかも。もっと言えば、昔のブナだのは、ほぼピートっぽさはない、じゃ、ざっくりアイラの個性と言っても、もうちょい分けないと、不正確だよね。

 つか、そもそも論だけど。
 ピートの風味って、アイラ島だからこそ残った、だからピート=アイラ島の個性か?それとも単に、アイラのイメージに乗っかるため、近頃、何処でも炊いてるだけ?どっちだろ。
 
 つーことは、ピートを除外したアイラのモルト飲まないと、蒸留所の個性、本当の部分が、分からないと言えるのか?

 とか、どんどん広がる。これ考えたり調べるのも、楽しいことでしょ。シロウトさんならいざ知らず、行くとこまで行っちゃってる人にとっては、ですけど。
 そして、その全てが、ウイスキーをより深く理解することにも繋がるでしょう。

 端から決めつけてしまうと、こういう、別の楽しみもなくなってしまう。

 で、私なんかは、地域の特性なんてもんは、モヤっとあるかな?程度だと思うし、いやいや、明らかだっつーなら、自分的に、  

 フレーバー  

 で、きちんと主張できる筈でしょう。

 そこで 【今の、一般論での地域分けと、合致している。】
 と、理解した人が、地域論を騙るべきですし、地区分けのラインに疑問を感じず、さらっと使っていいのだろうと思います。

 まあ、今時は、蒸留所自らが、「俺はスペイサイドだもんね~~~~。」とか言ってますからね。

 こんな話が何処かにあったか知らんけど、現代、地域でざっくりモルトウイスキーを語ろうぜ。
 ってスタイルが、減ったと思います。

 言い換えると、我々消費者一般は、レベルアップしたのだと思いますよ。ほんとに。
 ということで、別記事で、この地域について考えてみたいと思ってます。

 でも多分・・・、そうですねぇ・・。 

 ま、4年後くらいになりますか?wwww (書く気ないパターン)







 というのを、ほぼ2年前作って、ずっと熟成庫に保管してました。

 もちろん、ウイスキーみたく、寝かせて美味しくなったわけじゃない。