味覚と嗅覚について、某有名雑誌から。

 ミニストップでソフトクリーム待ちをしてる私の目に、面白いもんが目に入りました。

 2016年1月号のニュートンです。
 そこの、大型連載 「感覚の不思議」 味覚と嗅覚のしくみ って特集記事。

 これは、日頃、自説を堂々と・臆面もなく・皆様に押しつけて(しかも1年以上放置して)いる私としては、買わざるを得ない。でも、お小遣いないし・・・と思ったけど、買ったよベイベー。

 そして、結果としては、まあよかったです。


 私がこんなブログを晒しているのも、全て、味覚嗅覚には個人差がある、という主張に基づいております。

 我々は、同じ香りを嗅ぎ、同じものを食べても、感じる香りや味には個人差がある。
 だから、自分以外が下した物の味に関する表現は、役に立たないと言いたい訳です。

 
 その為に、(貴方も自由に評価すべきでは?転じて、私も評価してますよ、で)自ら恥部をさらし、食べログだのパーカーさんだのマーレーさんの真似までしております。

 これにたどり着いたのは、私のもう一つの趣味であるバラ(育ててる)の香りは、個人によって、感じる・感じないが明確に存在します。
 確実に私が感じる香りも、相手に幾ら嗅がせても感じない、と言われることがあり、つまり、個人差がある。

 だけに、数学的に、
 A=5なのだから、お互いが5のフレーバーを見つけている・感じている筈だ。

 という議論は成り立たない。

 味覚、嗅覚は、お互いが共有出来ないし、等しく感じていない。
 だから、もっと自分なりに判断して、自分の好きな物を探してみたり、往時のボトルと比較して、堂々ご主張されても、いいのではないでしょうか?

 宣伝や評判に踊らされて、肝心の、<私には、どうだった>を抜いてしまったら、本質的にウイスキーその物ではなく、ある種背景に酔っているだけにも思えるのです。
 絶対的、一時期のワインで言う、パーカーポイントみたいな、あんなもんをみんな探すんですが、実際は、貴方の舌と鼻が、貴方にとって最も正しいポイントを出せるって皮肉です。


 で、そんな 私の 500倍は信用ある、ニュートンの記事からこの辺に関してご紹介します。 
 盗用ではありませんので念のため。(著作権に配慮したつもり・あと宣伝もしてるつもり・いいもんだったから買うといいと思う)


①嗅覚について
 全部書けば書き写しですのでw、要約して、私(ウイスキー愛好家)に関係しそうなとこを。
 

・人には、約400から成る香りを嗅ぎ分けるセンサーがある。
・400のセンサーそれぞれが、独自に対応する香りがある。(NO1センサーはAの香り、NO2はBと言う感じ)                       *但し、香り自体多くは複合的な物ですので、 複数センサーを使うことが多いそうです。         
・一部の方に、ある香りを感じ辛い、感じない番号(≒当該センサー)が存在する。
・それは、嗅覚障害ではなく、あくまで一部に対して弱いだけなので、嗅盲と呼ぶ。
・嗅覚テストからも、<匂いの感じ方には、かなりの個人差がある>と判明している。 (ね。)

 無論、私は自分の主張ありきで読んでいますので、正確かどうかは研究筋の方にお譲りしますし、こう言うのって、双方真逆の主張に受け取ることも間々ありますので、信用できない方は、ご自身で買うか、図書館で実物ご覧あれ。

 また、香りは、時間が経つに連れ慣れてしまい、例えばパン屋に入った時はパンの香りがするけれど、暫く店にいるとパンの香りを認識し辛くなる、なんてのも面白かったし、こっち側でも参考になる話だな、と思いました。

 つまり、近年買ってみた雑誌としては、けっこうおもしろかったです。(他興味ないので1行も読んでないけど)


②味覚について
 
<美味しい!と感じるときのプロセス>
1、舌にある、味細胞(の集まりが味蕾)で味の分子を感知する。
2、延髄にある、弧束核に情報が伝達され、安全な栄養素か、あるいは摂取してはいけないものか判定がなされる。(例えば酸っぱいなら、顔をしかめたりの挙動に繋がる)
3、一次味覚野に伝達され、味の強さ、質の分析がなされる。
4、二次味覚野に伝達され、嗅覚情報や、触覚からの食感、風味と統合され、ある食べ物のイメージが形成される。
5、扁桃体で、当該食物を好きか・嫌いかという、情動的な判断がされ・・(6へ)
6、視床下部で食欲をつかさどるホルモン分泌が行われたりする。
7、海馬では、味の記憶(このウイスキーの味だ)と記憶される。

 
  だそうです。

<五味の役割> *甘味、塩味、うま味、苦味、酸味のことね
・苦味、酸味は本来嫌な味、腐敗や毒物のサインだが、コーヒーの苦味など、慣れにより美味しいと感じることも出来るようになる。
・甘味、塩味、うま味は、逆に栄養素であるサインとなっている。 (なるほど過ぎるw)

<個人差について> 
・味に個人差があるのは、味覚(苦味)の受容体の遺伝子に違いがあるから。
・苦味を強く感じる受容体を持つ人は、弱い受容体を持つ人に比べ、例えば幼少期に野菜を避けるような傾向がある。
・苦味をあまり感じない人は、他の味を感じ取れるため味覚障害ではなく、味盲と呼ばれる。(嗅覚のと同じ)

 つまり、遺伝?なのでしょうか、紙面では、苦味の感知度合いが変わるって話に見えます。

<溶けたアイスが 「甘すぎぃ~~ッ!」 って感じる理由>
・味細胞内で味の情報を伝達するタンパク質である酵素が、体温付近で最もよく働く。
・味細胞が食べた物により高温や低温になると、酵素の働きが弱まり、味を感知する働きが弱くなる。
                                                         (これは・・)
・時間が経過し、常温になってしまうと、味細胞が活発になってしまうため、味が濃くなったように感じてしまう。

 これも現実よくある話で、温かいものは温めて味を見ろ(冷めて味見ると変わっちゃう)って奴ですね。有名なのが、玉子焼き。
 作るときは温かいのであれだけど、弁当に入れると冷める訳で、やや濃く感じるのです。日持ちするように濃くするって人も居ますが、それと別の話として、作ってるときと後では味が違うんですね。

 んで。オン・ザ・ロック至上主義の皆たぁん・・・(涙)

<他、味に影響する要素>
・辛さは痛覚であり、味覚ではないが、味に影響を大きく及ぼす。 (連動している)
・嗅覚の鈍化は、味覚も鈍化させる。(連動してる:鼻が詰まるとメシが不味いって奴ね。)
・視覚からの情報も、味に影響を与える。 (例のク・デューとかwwww)


 ということです。で、どうよ。

 私の主張との、合致ぶりはぁッッ!(恍惚

 とか言って、難しい話でも、偉ぶるような話でもなんでもない。
 既に実践されていることの、証明なんですね。

 例えば、テイスティングチャート他で、味覚的な要素(苦いとかしょっぱい)香り的な要素(例えば、カーネーションの香りだったり)っての分けずにまとめられている・一つのチャート内に存在しています。少なくとも、一緒にいることが多いですよね。ワインとかも。これが、二次味覚野によると。

 また、ストレートの優位性じゃないけど、少なくともウイスキーでは、常温の方が・・と言われるのもこれでしょう。
 あとは、40%位のアルコールによる味覚鈍化論(俺はそんなことない派)に挑んでくれ、ニュートン

 勝手に補足すると、視覚情報(BAR補正w)だけでなく、知覚的な情報(○○で高得点だとか、関西人必殺、高いもの=美味いわ!のイメージ)でも、変わると思います。間違いなく。
                                        *ゴメンね関西の人、でも何故か多いと思うの

 そして、樽関係で引用したり調べて書いてた、苦味=痛覚ってぇのと、違いますか?
 面倒だから記事見てないけど(見ろよね)、「とも言われ・・」とか、ちゃんとぼかして書いてたっけか。こっちが最新なので・こっちが正しいと思います。仮に間違ってたとして、訂正は覚えてたらする。

 まあ結局、私のような、本能の愛好家(本物とは言えない)にとっては、珍しいことは書いてないんです。
                                 (まあニュートンさんのは、ウイスキーの話じゃないんだが)

 この辺を読んで、ご自身冷やして水割り、ロックをやってみると、また違うとも思います。
 当然、こうだって記事さえイメージとして記憶されるだろうが、目を閉じれば万事解決。

 少なくともニュートンの記事から類推するに、貴方が、誰かにご自身の感想を述べたとして、仮に反論・噛みつかれても、ああ、<貴方は> そうなんですね~って程度の話ってことになる。と言いたかったのです。

 逆に決めつけで反論したり、誰かのノート鵜呑みにしてよいしょだけの奴ってのは、まあ、言うまい。
 こう言うのが、それなりの店のマスターにさえいるってのが、何とも泣けるんですけどね。

 何でこうなったと言えば、我々が、PC、言い換えてネットの恩恵を享受できるようになり、より広く情報入手が楽になったからでは。
 また、社会全般に数字に強くなったので、証明出来ない情報を信じられなくなったんでしょう。売り物の記事だの受賞歴ってのは、明確に信用を担保するもんだから、論拠として用いやすいんでしょうね。

 しかし、感覚と言う物は、常に自分の主観その物ですから、自分の中で優劣をつけとかないと、いずれ、鹿を馬だと見せられた時、「貴方が仰るなら、馬です!(美味いです!)」ってなるとも思う。こうなったら、往時のウイスキーの素晴らしい風味は、期待のしようがありません。

 そんな下らないウイスキーは・・・・・  ポイズンッ!(反町)  *これを言いたかった 


 だからまあ、

自分こそ、世界唯一の評価者だ

 ってウイスキーを飲んでくれと。

 難しいことなんて何もない。飲んでどうだった、だけが、貴方にとっての全てです。
 そして=(貴方にとっての)ウイスキーの全てでもあり、他人の評価は、全部蛇足ってことですよ。

 しばらく更新してないんですが、実は、ウイスキー動画w (どうすんだよね) とか、ウイスキーの大きな年表(個別に作った表のまとめ的な)作成に挑んでおりまして、これが中々、公開するレベルで作れないんです。
 で、ブログはほぼほぼ放置になっているんですが、もし完成を見る日が来たら、違った形でお会い出来るかもですね。

 そして、お陰さまで(ずっと不投稿だけど)三周年を超えました。

 何ともう、御訪問者様も 4万 を軽く超えたと言うことで、こんな酷いもんにお付き合い下さっている皆様に感謝しつつ、より(ちょびっと)お役にたてるような記事を、そして、シモネタの技を磨いていきたいものですね。

 今後ともどうぞ宜しくお願い致します。